2008年03月18日

薄紅に仇花は燃ゆる:神奈木智




<あらすじ>
想いを通わせあった佳雨と久弥。しかし、男花魁の佳雨は、久弥以外の客との関係も持たなければならず、苦悩する。二人の恋は…!?
骨董商の若旦那×男花魁モノ。

甘くて、ラブくて、ロマンな作品が続いてたところへ、がっつり切ないお話・・・。
この二人の終着点が見えなくて、読んで苦しいですね。
本当に、この二人の幸せって、どんなかたちなんでしょうね。






思いが通じ合ってからの方が、切ないなんてないなあ・・・。
いえ、前作を読み終わったとき、ある程度は予想はできてたんですよね。
たとえ、お互いに気持ちを認め、それを告げてしまっても、いまある客と花魁という立場は変わらないと。
だから、佳雨は久弥以外のお客を取らなくてはいけない、久弥は佳雨が自分以外の男に抱かれるのに堪えなければいけない。
いっそお互いに、お互いの気持ちを伝えないで、隠し続けてた方が楽だったんじゃないかな、とか。
逆に、世界中でただひとりだけでも、自分に心底惚れている人がいるという事実が、何よりも大事なのかな、とか。
この二人の事を考えると、どうしても、相反する極端な意見しか思いつきません。
最終的には、生きるか死ぬか、みたいな・・・。
この、行く先のよく見えない二人の恋路ですが、久弥は久弥なりに考えてたみたいですね。
梓にちょこっと語ってる姿をかいま見れて、なんとなく安心したような、不安なような。
勝手な読者です(笑)

そして、もう一つの気になりごとだった、梓の水揚げ。
ホントに、梓かわいいですよね。
かわいいから、なんかお座敷あげなくてこのまま、佳雨の下で働かせてあげて欲しい・・・と、借金のことすっかり忘れて、心底思った。
やっぱり、私、借金のかたにっていうのダメなのかなあ・・・。
それだから、せめて梓の最初の男が、いいひとだといいなあと思いましたが、うん、良かったね(泣)
佳雨は、基本的に厳しいと思いますよ。
自分が、散々苦労してきたから、それをよくわかってるだけに、梓にきちんと言い聞かせてますから。
でも、やっぱり情が深いですよね。
それもまた、自分がたどってきた道が辛かったから。
だから、梓の最初の相手を、一生懸命探してますよね。
いい思い出になって、その思い出でずっとがんばっていけるようにと。
甘い夢は見させてくれないけど、たったひとつの思い出を残してあげようとするんですよね。
その佳雨の気持ちも切なかったです。
でも、やっぱり、今までみたいに無邪気でいられなくなる梓に、泣きそうでした。
もう、金平糖食べれなくなっちゃいますよね・・・。
次のお話では、もうすっかりお客取るようになってるんでしょうね。
すごく複雑・・・。

このお話、次回は来年3月!長いけど、待ちますよ。
ところで、百目鬼堂のお宝が全部見つかるまで、お話は続くんでしょうか・・・。
そして、怪しい百目鬼堂の謎も解けるんでしょうか。
それも気になってるんですよね。
金を生む妖怪でも飼ってそうですよねえ、若旦那(笑)

前作『群青に仇花の咲く』の感想は→コチラ
posted by 棗 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>神奈木智 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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