2008年02月23日

ショートソング:枡野浩一


ショートソング
著者:枡野浩一
出版社:集英社(集英社文庫)
発行年月:2006年11月
ISBN:9784087460971
本体価格524円 (税込 550 円)

<あらすじ>
ハーフの美男子なのに内気で、いまだチェリーボーイの大学生、克夫。憧れの先輩、舞子にデートに誘われたが、連れていかれたのはなんと短歌の会!?しかも舞子のそばには、メガネの似合うプレイボーイ、天才歌人の伊賀がいた。そして、彼らの騒々しい日々が始まった―。カフェの街、吉祥寺を舞台に、克夫と伊賀、2つの視点で描かれる青春ストーリー。人気歌人による初の長編小説。


※ネタバレしてます。








実は、”萌え”にするか、ちょっと悩んだ本。
だって、あまりに狙い過ぎてるのを感じ取ってしまったので、そこまであざといのをどうこういうのはどうかなあと思ったし。
でもまあいいや、作者の思惑に乗りましょう(笑)

ということで、短歌青春ストーリー。
主人公は、ハーフで美男子、でも童○、大学生の克夫。
そして、メガネ男子、そしてあきれるほどに、下半身のモラルのない男、天才歌人・伊賀。
一人の女をめぐるトライアングルからはじまる関係・・・なのかな。
克夫の片思いしている舞子先輩に、デートに誘われ出かけると、そこは短歌の会。
そこには、舞子先輩の彼氏・伊賀がいた。
舞子先輩的には、やきもちを妬かせたかったのだけれども、伊賀は別の意味で克夫にジェラシー。
そう、その昔、天才歌人として彗星の如くデビューした伊賀の前に現れた、ド素人克夫の造り出す短歌に、彼は激しく嫉妬する。
その嫉妬加減が、伊賀の悩みどころで(笑)
恋なのか、真剣に悩んでましたからね。
むやみやたらと克夫も美少年だし。

読んでて最初は、伊賀の下半身のだらしなさにげんなりしながら読んでたんですが(当然、克夫の純情さ加減がカワイイと思ってた)、最後まで読むと印象ががらっとかわりました。
・・・克夫、気持ち悪い。(念のため付け加えますが、別に彼が童○だからではありません。それとは別!)
伊賀の苦すぎる人生に、むむーってなりました。
もう、とにかく、舞子という女がありながらも、あっちの花にふらふらー、こっちの花にもふらふらーな男、伊賀。
彼って、克夫からみれば、モテモテでいいなー、くらいの人なんだろうけど、その裏で彼の抱える悩みは深いんですよね。
だからと言って、彼の来るもの拒まずの状態を、肯定するほどこちらも心が広くもありませんが(笑)
最終的に、舞子にプロポーズして、ふられてしまう。
彼女は、彼が好きだったのか、彼の才能を愛していたのか。
今までつきあってきた女の子たちも、どっちだったんだろうか。
でも、短歌の神様は、彼を見捨てはしないんだろうけどね。
酸いと甘いと、光と影を知ってる彼に、もう一度チャンスをくれますから。
そんな伊賀の思いを一身に受ける、克夫。(妹は若芽/笑)
彼を語る言葉はただひとつ、「童○性」
伊賀が克夫に強く惹かれるのは、この部分だろうか、と自問自答してたんですが、そうかもしれないなと。
良くも悪くも、すれてない。
本当に、穢れていないというか。
人生の美しい部分だけ見てきたんだろうな。
イタリアで、酷いいじめ受けたっていうのに・・・。
なんていうんだろう、あの人生のドロドロした部分の見てなさ、というかしらなさが、なんか怖いんです。
短歌の会の、あこがれのひとが本を作るために、実はAV出てたとか、かわいいと思ってた妹が、筋金入りの腐女子で、自分をモデルにBL系の同人誌で荒稼ぎしてたとか。
しかも、伊賀はそういうことを、すべて知ってて、それを克夫に告げることはないんです。
克夫も知る機会は何度となくあったのに、運命のいたずらか、知ることなく前に進んでしまう。
そんな彼の作る短歌は、きっと美しい。
伊賀とはまた違った感じで。

・・・あ、あんまり萌えどころ書いてないや(笑)
伊賀×克夫というよりは、伊賀が大嫌いだと言ってのける歌人・笹伊藤×伊賀の、伊賀受けの方向で。
絶対、伊賀って受けタイプだもん。
克夫×伊賀もいけそうだなー(笑)




posted by 棗 at 19:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 萌え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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