2007年11月21日

本当のことは言えない:椎崎夕


<あらすじ>
向井晴臣は、大学時代の元同級生・篠倉司と偶然再会。晴臣がゲイだと知りながらも、家族ぐるみで受け入れる篠倉の傍は居心地がよく、篠倉と過ごす時間が増えていく。そんなある日、トラブルが重なり、晴臣は思わず八つ当たり気味に篠倉を誘ってしまい身体の関係に。それでもまったく態度を変えず、晴臣に接する篠倉の傍は離れ難いが…。
院生×会社員モノ。

椎崎夕さんといえば、切ない。
切ないといえば、椎崎夕さん。
私の中で、そういう位置づけの作家さんなんです。
今回は、「あなたの声を聴きたい」のスピンオフということで、亨をいじめて(笑)いた、向井が主役です。
・・・あの向井で、切ないのか?と少々ビビり気味でしたが、きちんと切ないお話で、あまりの切なさに身悶えました(笑)





前作では、亨をこれでもかといじめてた向井。
・・・あの時は、本気で向井が憎かった(笑)
わかるよ?わかるけど、そんな状態の亨になんてことを〜、と当時心底怒ったくせに、この本買ってるし。
腐女子の本能には、さからえませんでした。
でも、よかったです!
前作もすごくスキだったんですが、今回も同級生バカップルができあがるまでの、××とツンデレの攻防がすさまじく楽しくて、切なかった・・・。
そう、篠倉!
これが噂の××系か?!と、おもしろおかしく読んだんですが、私の解釈あってるのかなあ・・・。
イマイチこういった、属性を読み取る能力低いんですよね・・・。
それにしても、向井がこんなにも切ないキャラだったなんて、大いなる誤算!

篠倉は、研究者タイプの男なんですよね、衣食住すべてを後回しにしてでも、研究にのめり込めてしまうという、実に幸せなタイプ。
おかげさまで、彼女にも逃げられ、研究だけが恋人状態。
一方の向井は、意外というか、BL的にはお約束というか、過去の恋愛でこれ以上ないくらい傷ついてて、家族もなにもかもなくして、ひとりでいることがあたりまえで、かなりの皮肉屋。
この二人、学生時代、特に接点があったわけでもないけれど、偶然の再会から友人関係に。
前作読んでて、ものすごく腑に落ちなかったんですよね、早見に恋愛感情はないといいながらも、すごく肩入れしてましたよね、早見と春梅に。
でも、今回読んでて、そうか、と思いました。
向井って、結局家族に飢えてるんだろうなと。
自分の家族は、離縁というカタチでなくしている、しかも自分の性癖が原因で。
それもあって、早見のこと、あんなに心配してたんだなと。
そして、今回も、篠倉とのことで、篠倉の家族ぐるみのつきあいをすればするほど、辛くなっていく。
自分たちの恋愛が、家族をどんなに傷つけるのか、わかってるからこそ、離れることを選ぶ向井。
でも、篠倉って、もうストーカー?(笑)
おいかけるかおいかける・・・。
そんな篠倉が、唯一カッコイイと思えたのは、逃げた向井を見つけ出して、告白するシーンがもう・・・。
ただの変なやつだと思ってたけど、いいよ篠倉!
家の問題は自分の問題だから、誰かに責任押し付ける気はないし、自分でなんとかするって、言えないんじゃないかなー、なかなか。

ところで、早見と亨は春梅公認のもと、よろしくやってるようでなにより。
でも、あの年の差カップルより、こっちの同級生カップルの方が年上なのに、かわいいのはなぜ・・・。

posted by 棗 at 20:41| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>椎崎夕 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック