2005年08月03日

裸足の夏:菅野彰


裸足の夏 (ビーボーイノベルズ)

裸足の夏 (ビーボーイノベルズ)

  • 作者: 菅野 彰
  • 出版社/メーカー: 青磁ビブロス
  • 発売日: 1997/01
  • メディア: 単行本




<あらすじ>
田舎の造り酒屋の家に生まれた游一は、その厳格な家の中で気詰まりな毎日を送っていた。
乱暴者だがかわいい弟・浩太、そして幼なじみの篤だけが、その生活の中での唯一の心の支えであった。
そんな中、戦争のため、篤は大陸へ渡ってしまう。
それから二年後、帰ってきた篤はすっかりと変わってしまっていた。
杜氏×名家の長男モノ。





「ナツイチ」第四弾。
満を持して(笑)菅野彰さんです。
この本は短編が三作、表題作がタイトルにもなった「裸足の夏」です。
しかし・・・この本読み終わって、感想書くのはムリだ、という感想を漏らしました(笑)
こういう雰囲気のお話、すごく好きです。
時代設定が、いまよりちょっと昔。
それをまた引き立てるような、今市子さんのイラスト。
今、ちょうど「HARD LUCK」シリーズ読んでるんですけど、本当に同じ作者なのか?と思うほどです。
でも、読んでてところどころ、勇太と真弓(毎日晴天!)を匂わせるんですよ。
菅野さんの作品だな〜って、そんなところで思ってみたり。
しっとりとした雰囲気の日本語で綴られた物語で、菅野さんにしてはめずらしく(多分・・・)幸せな感じではないです。
游一が、なんだかすごく儚げな子なんです。
家族の中でポジションがない。
戦争から帰ってきた篤とは、昔のようにいられない。
どこにも行き場がない。
しかもそれを諦めてる節があって、流されるまま・・・。
そんな彼を拾うものもが現れる、それが甲斐。
与えられた場所は、書生という名目の妾。
彼は、ひとつの選択する。
それが自分の意思なのか、逆らえない運命への諦めなのか。
そして、それが正しいのか、間違ってるのかなんて、だれもわからない。

・・・こんな意志薄弱な受は、イヤです(笑)
でも、そういう時代、だったんでしょうか。
自分の意思より、お家が優先。
時代物のBLって、妙にその辺が切ないです。
現代物の、あの悩みのなさって、救いです(笑)

そして、残りの二編は、登場人物が互いにリンクしてます。
禁断・・・ではない兄弟モノでした。


posted by 棗 at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>菅野彰 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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