2007年09月10日

ずっと君が好きだった。:夜光花


ずっと君が好きだった。 (ガッシュ文庫)

ずっと君が好きだった。 (ガッシュ文庫)

  • 作者: 夜光 花
  • 出版社/メーカー: 海王社
  • 発売日: 2007/02
  • メディア: 文庫





<あらすじ>
「五年間好きでいてくれたら、お前のこと好きになるよ」高校時代に八木に告白されて裕紀はそう答えた。これをきっかけに二人の友人付き合いが始まる。役者の道を志したバイト生活の裕紀に、八木はご飯を作り励ましてくれた。いつしか実直で優しいその男は裕紀にとって、かけがえのない親友になっていた。そして五年後。ずっと裕紀を想い支え続けてきた八木から二度目の告白をされる。恋人は嫌だが八木と離れたくなかった裕紀は、キスや愛撫を受け入れてしまい…。
公務員×劇団員モノ。


懲りもせず、あいかわらずあとがきから読んでしまい、そこに驚愕の一文を発見しました。
「今回は明るめに!過去のトラウマとか一切なしの方向で!攻めもいい人に!誰も死なない&殺さない!」
攻めもいい人に!て・・・。
夜光さんなのに(・・・なにかものすごい間違った認識を持ってるし)
にわかに信じがたいものがありましたよ・・・。
そして、結局、最後の最後まで、いつ攻めが豹変するのか待ちかまえてしまいました(笑)



結局、タイトルの「ずっと君が好きだった。」は、どっちのことだったのかなと。
高校時代から五年間、裕紀に言われるがままに片思いし続けていた、八木のことなのか。
それとも、八木の告白から、知らず知らずのうちに八木に思いを寄せるようになっていた裕紀のことなのか。
どっちのこととも言えそうです。
BLを読んでいて、悪い男が出てくると、つい「いるよね〜こんな奴〜」と思うんですが、BL史上一二を争ういい人、八木が出てきたときは「いねえよ、こんないい奴!」と叫び出しそうでした・・・。
っていうくらい、いい奴です、最後まで、きちんと。
でもいい男かと言うと、自分的には、ちょっとビミョウなんですけど(笑)
なんていうか、なにもかもが真面目なんですよね。
生き方も、考え方も、恋愛も。
だから、高校時代、裕紀に告白して「友人で」という答えをもらって、それならきっぱりあきらめるたいと言い切っちゃうところとか。
裕紀の、「五年間好きでいてくれたら、お前のこと好きになるよ」という苦し紛れの言い訳を真摯に受け止めちゃって、本当に五年後に意思確認してしまうところとか。
それに比べて、裕紀は、なんて言うかホント、行き当たりばったりで、流されてばっかりで、人の気持ちを慮ったりすることが全くできない、人。
・・・こいつに関しては、ホントにこーゆうタチの悪い男いそうだなー、と真剣に思いました(笑)
告られたら断らない、というか断れない。
でも相手の心には無関心。
つきあってる意味、そこにはないですよね、完全に。
そんな裕紀が、人と真摯に向き合うきっかけをつくったのが、五年前の八木の告白。
でも、その時には、まだ裕紀も全然そんなこと気付いてなくて。
五年後、もう一度八木との関係について考えなくてはいけない状況に陥って、ようやく気付いたんですよね。
いままで自分は、他人に無神経なことをしたんじゃないのかと。
八木にも。
その分ツケが回った、にしては、裕紀にはいろいろ起こるんですが、その時八木はいないんです。
いつだって当たり前にそばにいてくれた人が。
その当たり前って、怖いですよね。
なくしたときの喪失感は、なんとなくわかりますから、そこは読んでて切なかったです。
でも最終的に、あまりに押せ押せの裕紀の強引さが、らしくて好きでした。

しかし、あの真面目さに反して、あのエロさ。
八木が一番好きでした(笑)

posted by 棗 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>夜光花 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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