2007年07月27日

群青に仇花の咲く:神奈木智


<あらすじ>
佳雨は、色街でも三本の指に入る大見世「翠雨楼」の売れっ子男花魁。粋な遊び人である老舗骨董商の若旦那・百目鬼久弥が佳雨の馴染み客になって半年が経つ。誰にも恋をしたことがない佳雨だったが、実は久弥に恋をしている。しかし久弥は抱いてはくれない。ある日、花魁の心中事件が。その事件を調べている久弥を手伝っていた佳雨が襲われ―。
骨董商の若旦那×男花魁モノ。


三度目の正直、今度こそ花魁モノです(笑)
花街が舞台の作品はいくつか読んだんですが、ホントに花魁がでてくる作品は、今回が初!なんです。
・・・こんなにツボにきた、花街モノって、はじめてかもしれない〜。
読み終わった後、ひとりでじたばたしてました(笑)
「このふたり、ええわ〜」って。



借金のカタに、というわけではなく、自らの意思で男花魁となる道を選んだ佳雨。
本気の恋を知らずにいた佳雨は、いつのまにか「翠雨楼」の裏看板を背負うまでになっていた。
ひくてあまたの佳雨の心を掴んだのは、遊び人で有名な、骨董屋「百目鬼堂」の若旦那・久弥。
花魁が、お客に本気になった時点で、ダメだとは思うんですけど、そんな気持ちおくびにもみせず、あくまでも仕事、と割り切って久弥の相手をする佳雨。
けれど、肝心の久弥は、のらりくらりとして、肝心の本音が全く見えない男。
しかも、佳雨を贔屓にしてくれるものの、一度たりとも手を出したことはない。
そんな久弥の態度に、佳雨は隠していた本音が、ふと顔を出してしまいそうになる。
いつだって、捨てることも、捨てられることもできると、その覚悟はあるつもりだけれど、気持ちはどうしようもなく揺れてしまう。
恋しても、かなわないことは、自分が一番知っている。
そんな時に、遊女の心中事件が起こり、久弥がかかわっていることを知った佳雨は、その事件を調べることに。

その心中事件が元で、久弥と佳雨の関係は変化しはじめるのです。
そのために、久弥が隠していた、真実というものが、小出しに出てくるのだけど、その言葉一つ一つに、佳雨が過剰反応するんです。
裏看板を背負う佳雨が。
本気になった相手の本音に傷ついて、それでも笑顔浮かべて、お客と花魁の関係だということを忘れないように。
その必死さが、いじらしいんです。
それでも、半年かかって、したのはキスだけ。
でも、佳雨の職業は、花魁。
夜ごとにほかの男に抱かれるのが仕事。
段々と、佳雨も頭でわかっていながらも、迷いが出てしまう。
そんな佳雨の様子に、なじみ客のひとり、鍋島が気付いてしまう。
この鍋島、ちょっとひねくれてていい感じです(笑)
久弥とは、ちょっとした因縁のある相手同士で、しかもなじみの花魁を奪いあう仲。
最高の花魁と名高い姉以上の手練手管で、数々の男を骨抜きにしてきた佳雨が、そんな心のうちを読まれたあげく、いいようにされてしまって。
・・・いいのか、裏看板(笑)
この作品、どうやら続くようで、無事初夜を迎えることのできた二人がどうなるのか、非常に楽しみです。
身請けして、幸せになりました!じゃないところが、なんかよいのですよ・・・。
でも、幸せになって欲しいんですよ、佳雨には〜。

それにしても、ふたりのなれそめだったり、暴漢に襲われたあとの佳雨の心情だったりが、非常にいいんですよ。
本読んでて、こんなに文章に心鷲掴まれたのは、ひさびさでした・・・。
だからといって、キャラ萌え、シチュ萌えしなかったわけではないんですけどね。
一粒で、三度オイシイとは、このことでした。






うーん、うまく書けなかったので、時間を置いてまた、ちょっと書き直したい気分です(泣)
すっごい好きな作品だったから、きちんと書きたかったのに。

posted by 棗 at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>神奈木智 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック