2007年07月24日

恋雪:砂原糖子


<あらすじ>
「いつか必ず迎えに来るから、向こうで一緒に暮らそう」そう言って島から去った幼馴染みの成明を信じ、東京に来た湊だった。しかし、成明は劇団の仕事が忙しく、冷たかった。それでも、成明が酔って帰った日に結ばれ、喜ぶ湊だったが、実は成明には好きな女がいて、その代わりに抱かれたことを知り、ショックを受ける。そんなとき、湊に俳優になることを薦めるプロデューサー・柏木が現れて…!? クールで強引な成明と、素直で従順な湊が、東京で繰り広げる、切なく擦れ違う恋物語?


本日、最高気温が33.8度でございました・・・。
なぜに、この梅雨明けを高らかに宣言するこの時期に、この作品を出版しようと思ったんでしょうね、SHYさんといい、砂原さんといい(笑)
・・・雪、降ってますよ。
いや、いいんですけど。
斜向かいのヘブン」「夜明けには好きと言って」「真夜中に降る光」と砂原作品を読んできたんですが、今回の「恋雪」は、今まで読んできた中で一番、地味(スミマセン・・・)ながらも、一番雰囲気の好きな作品でした♪
しかしながら、いまだに砂原さんの傾向がイマイチ読めない・・・。





幼馴染みの再会モノ、ではあるんですよね。
私の大好きな(笑)
でも、その再会から、何度となくくり返される擦れ違い。
その擦れ違いのじれったさがなんともいえないんです。
島を出て、役者を目指し東京での生活も軌道に乗ってきた成明、そんな彼の元に、幼馴染みの湊が突然やって来る。
その湊の変わらない姿に、かつての自身の姿を重ね合わせ、苛立ってみたり、かと思えば、昔と変わらない姿に、安心してみたり。
・・・まあ、勝手といえば、勝手なんですよね、成明って(笑)
自分だって、東京での生活にすっかり慣れ、言葉だって方言がでることもなく、すっかり変わってしまってるくせに。
それでも、あんまり、成明のこと嫌いにならなかったのは、そのいっぱいいっぱい感。
なんか、もう、余裕なんかないじゃないですか、彼の生活。
生きてくので必死と言うか。
だから、なんかそういう他人にたいして余裕がないっていうのが、なんかわかるような気がしなくもないかなと・・・。
で、なんかナシくずに、成明と湊は、島にいた頃のように、寝てしまう。
最初は、酒の勢いと勘違いとの、アクシデント。
それからも、なんだかずるずると。
お互いがお互い、何だか中途半端で、好きだから欲しい、みたいな感じがしなくって、どーよこの人たちと、思ってたら、不意に運命の分かれ道が二人の前に。
成明は、父親の死によって、田舎へ戻り、漁師の道に。
湊は、なんとなくうけた映画のオーディションに合格し、俳優の道に。
人生って、すべてがすべて思うようには行かないのだけれど、これは・・・と思うほど、二人の道はわかれてしまう。
逃げ出したはずの田舎に戻り、漁師という仕事に、ついた成明。
そして、なりゆきで俳優となってしまった湊。
湊もまた、かつての成明のように、東京という場所で、少しずつ変わっていく。
そしてやっぱり、成明も、変わる。
過去、湊に強いたであろうことを思い、途方に暮れる。
もう、あのころの湊はいなくて、俳優として有名人となってしまった存在の湊に、言葉をかける術はなくて。
もう一度、東京へと出ることになった成明。
そこで、偶然再会する二人。
どうしようもないほどすれ違ってしまった二人。
今度は成明の方から、湊に好きだと告げるけれど、それを拒む湊。
・・・結局、湊って、変わってはいるんだろうけど、根っこの部分が成長してない。
すごく寂しい子。
その分、成明のオトコマエ度の上がりっぷりには、目を見張るものが。
結論、海の男はかっちょええ(笑)

posted by 棗 at 20:30| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>砂原糖子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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