2005年07月05日

おとなり:月村奎




<あらすじ>
老舗の和菓子屋の次男・久保田博紀は優等生で、近所でも評判の孝行息子と呼ばれている。一方、父は会計事務所、母は洋菓子店を営む芳野家の次男・哲はいわゆる、おバカな高校生。
大昔の因縁をひきずって、犬猿の仲の久保田家と芳野家のオヤジどもを尻目に、おとなりどうしで幼なじみで同級生の二人は、こっそりと友達を続けていたが、最近は友情と呼ぶには、なんだか親密過ぎるようで・・・。(千里同風)
久保田家の長男・多紀は、控えめ過ぎるほど控えめな性格の経済学部の大学生。一方の芳野家の長男・力は、信じられないほどの王様っぷりを発揮しながらも、哲の学校の教師をしていた。
仲の良かったはずの昔、多紀と力の関係にひびが入ったのは、三年前ののある事件だった。(Every Jack has his Jill)
優等生×問題児
高校教師×大学生モノ。


月村さんの作品を、無理やり二種類に分けるとすれば、トラウマだらけの受と寛容な心の攻との癒しの物語と、トラウマのかけらもないコメディかなと思うんですが、この作品は間違いなく後者。
最近、ちょっと重めのばっかり読んでたので、こんなさわやか三組な(笑)お話、心が軽くなりました・・・。
キスだけで終るBLも、たまにはいいんじゃないかと。
太古の昔に存在した、清らかな交際をくりひろげる博紀と哲ですけど、いまやこんな高校生、絶滅してますね。
BL界でも、ほとんど見かけないかもしれない・・・。(笑)







あまりのほほ笑ましさに、すっかり気が緩んでたところに、キング・芳野力、登場ですよ(泣)
『秋霜高校第二寮』の王様・波多野が、ここにも・・・。
悪夢再び、という思いがしなくもなかったんですが、一応最後まで読みました。
しかし、あまりに多紀がかわいそうで、読んでるこっちが胸が痛みました・・・。
力といい波多野といい、私が一番苦手とするタイプの攻キャラ(泣)
でも、より力の方がダメ度が(笑)が高いのです。
力の言うことが、もっともだと思うこともあるのだけれど、やっぱり、あの逃げ道を全くなくす追い詰め方は、きつすぎる・・・。
力の様に強い人に、弱いものの気持ちは、一生わからないんでしょうね・・・。

それにしても、一冊の本で、ここまで天国と地獄を味合わせてもらえるなんて、やはり月村さん。
でも、そろそろ新刊が読みたい・・・(泣)







posted by 棗 at 20:53| Comment(2) | TrackBack(1) | BL(小説)>月村奎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは!棗さん。
TBを飛ばしたつもりなんですが、飛んでなかったらゴメンナサイ。
棗さんは、波多野や力タイプが苦手なんですね(笑)。
棗さんのダメ出し感想を、とても楽しく読ませていただきました♪
私は優しくて、包容力がって、でも何を考えているのかイマイチ分からない攻めより、オレサマ気質でどうしようもないけど、一本筋が通っているキャラの方が好きなんですよねー。
私も大概自己中だから、力のようなジャイアンタイプに出くわしてもあまり彼の影響を受けないだろうし…。
むしろ、力視点になってツンデレ仔ウサギちゃんを追い詰める快感に目覚めそうになりました(笑)。
結局、月村さんの作品の中ではこれが一番好きみたいです♪
己の本能に従うと、ベタなコメディが良いっぽいです。

では!
Posted by tatsuki at 2008年02月16日 21:11
tatsukiさん、こんばんは。

今日はなんかすごく調子悪いですね、しーさー。
TBはきちんと飛んでますよ、大丈夫です。

あああ、ゴメンナサイゴメンナサイ(笑)
ダメ出ししまくりでしたよ、この本。
っていうか、この本がベストって、意外だけど納得・・・。
私はてっきり、「WISH」がベストなんだと思ってましたよ。

まあ、好みのタイプが全く持って違うので、こんなこともありますね(笑)
わたしの場合、自分がオレサマ気質なので、同じタイプに出会うと反発するらしいです。
でも、このお話読んだの、随分前なので、今読むと感想変わるかなあとちょっと思ってみたり・・・。
実は秋霖の帝が許容できるようになってたるんですよね。

コメント&TBありがとうございました♪



Posted by 棗 at 2008年02月16日 21:30
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

おとなり
Excerpt: 昨日の今日で前言撤回…やはり、私のベスト・オブ・月村奎作品はやはりこの小説です(笑)。 同著者作品の中でも再読回数最多なのは間違いな...
Weblog: la aqua vita
Tracked: 2008-02-16 20:57