2019年02月11日

美しい獣たち:アレクサンダー・ヴォイノフ&ケイト・コトナー



女性に興味を抱けない従者ウィリアムは、密かに憧れていた領主ロバートに夜這いされ、味わったことのない甘い快感を刻まれる。それからというもの、ことあるごとに誘惑されて、なしくずしに身体の関係をもってしまう。
ただ弄ばれるだけの情事ではなく、ロバート様のすべてを、愛を欲しい。そのためには領主と対等になる必要がある…。
想いだけが募る日々、ウィリアムは領主を殺せという陰謀を盗み聞く。名をあげる絶好の機会とばかりに、ひとりで解決しようとするが!?
成長した若獅子が四十路領主を押し倒す!? 衝撃のリバーシブルMM!



アレクサンダー・ヴォイノフさんといえば、モノロマの「SKYBOUND」書かれてた作家さんだという認識だっただけに、今作は衝撃でしたよ。




「SKYBOUND」は歴史的な背景がありながらもロマンスな面が強くて、そんな雰囲気を堪能する作品だったけれど、こちらはもうエロス!
そんなにシーン的に多いわけではないのに、なんなんだろうこの密度の濃さ。
領主に憧れる若き従者ウィリアムの成長物語なんだけど、彼の成長とともに、領主との関係も変わってくる。
ただただ領主に褒めてもらいたくての彼の足下でキャンキャン吠えてるだけの子犬だった彼が、肩を並べる場所へとたどり着こうともがき、立派な忠犬へと成長する。
そこでただの年下ワンコで終わらないところがさすがM/M。
受けとか攻めとかそういう型にはまらないところが、M/Mの特徴だと勝手に思ってるんですが、私も日本のBLにどっぷりつかってる頃はリバとかありえないとか思ってたけど、最近はそれが普通だと感じてて、むしろポジションにこだわるキャラでてきたら、そっちが不満。
ロバートとウィリアムの関係は、肩書きの上では領主とその従者という明確な主従関係があるけれど、それがいざ恋人としての二人になれば、そこは上下がいっさいなく対等なもの。
だから強く惹かれるしM/Mを読みたいと思う理由の一つかなと。

同じ食材使っても料理の仕方が違うから同じような味にならない。
お国柄とか文化とかそういったものの溝を埋めるための手段の一つが、超訳だったわけだろうなと。
しかも、BL作家さんの手によるものだし。
より私たちが読み慣れてるいわゆる日本のBLに近づくことができるのかなと。
登場人物の関係性っていうのが一番お国柄が出てると個人的には感じてるところで、そこはもうずばりいつも読んでるM/Mっぽさ全開。
でも文章は秋月さんテイスト。
そういう意味では不思議な味わいだった気がする、モノロマともプリズムロマンスとも違ってて。
ラブシックのほかの作品もまたテイストがちがって、それはそれで楽しめそう…なんだけど、きっともう出ないのよね、ハーレクインラブシック…。
posted by 棗 at 10:48| Comment(0) | 翻訳BL>いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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