2015年02月12日

わが愛しのホームズ:ローズ・ピアシー

4403560202わが愛しのホームズ (モノクローム・ロマンス文庫)
ローズ・ピアシー ヤマダ サクラコ
新書館 2015-02-07

by G-Tools

ベーカー街221Bの下宿で、シャーロック・ホームズとともに暮らすワトソン博士。ホームズのよき理解者で事件の記録者である彼は、ホームズに対する秘めた想いを抱えたまま毎日を過ごしていた。そんなある日、美しい婦人がホームズの元を訪れ、同居女性の不可解な言動について調べてほしいと告げる。事件の解明が進む中で、ワトソンは自分とホームズの関係に向き合うこととなる―。ホームズとワトソンの関係に新たな光を投げかけた、ホームズパスティーシュの傑作、ファン待望の復刊!



ホームズパスティーシュと呼ばれる作品は、「シャーロック・ホームズたちの冒険」(著:田中啓文)、「シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱」(著:高殿円)…あと、アイリーン・アドラーを主役に据えた作品も1作品読んでるくらい。
…そして今個人的には、「ジョン、全裸同盟へ行く」がひじょーに気になってる。
BBCドラマのSHERLOCKのおかげで、すっかりシャーロック・ホームズに興味が湧いたりはしたんですが、まさかのモノクローム・ロマンスからパスティーシュの登場にテンションあがりましたよ!
とはいえ、ドラマSHERLOCKでは完全にアイリーン・アドラーとシャーロックの関係がドストライクで、超萌え萌えだったんですけどね…。

この作品復刊でしかも1993年に花丸から出てるという事実に驚かされつつ、読みました。




それにしても、私が元々のシャーロック・ホームズを殆ど読んでないというのが、いかにネックであったか…。
シャーロック・ホームズファンの方なら、きっとにやりとする部分が多いんだろうなと。
原作のエピソードが下敷きになってるんだろうなと思わせるところが、いろいろありましたから。
やっぱり作者さんが、原作の大ファンなんでしょうね、きっと。
だから読んでて当然のように、ホームズの言動に心底いらっとさせられるのです(笑)そうホームズという人はこうでないと!
…ホントにこの男の社会不適合者ぶりはいかんともしがたい。
一方のワトソンの秘めたる思い…駄々漏れのようでしたが、そちらは切なくて。
時代による価値観の違いというものが、人々の生活に与える影響の大きさに驚かされるのです。
とはいえ、一方的に締めつけられるばかりの人ではなく、そこをうまく出し抜いてしたたかにやっていくという気概も感じさせますよね。
だから、メアリとの関係も、読んでてすごく同士って雰囲気で好きでした。

本作を恋愛モノとして読むか、推理小説として楽しむか、どっちでもいけるとは思うんですが、正直私は推理小説としての側面があんまりないんじゃないかと思い込んで読みはじめただけに、ソコの面白さにはすごく引き込まれました。
恋愛モノとして読むと、頑固なまでのホームズのツンデレぶりが(笑)…いやツン成分過多…?
いやいやいい大人が、なにやってるのと言いたくもなります。
とはいえ、同性愛者にとても厳しい時代だったってことを考えると、読んでて切ない部分も多いのも確かなのです。
ほんとにワトソンの苦悩は色濃いですですから。
忘れたい諦めたい離れたいと思いながらも、ホームズのそばにいることを彼は選んでしまいますからね…。
ベイカー街B221は彼にとって、どんな場所だったんでしょうか。
とはいえ彼はよき理解者たちに恵まれたのが救いではありますよね…。
一方のホームズの癒しが、薬であったことを考えれば。

もし、このお話が、SHERLOCKみたいに舞台が現代だったら?とちょっと妄想したくなる…。



posted by 棗 at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 翻訳BL>いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック