2014年09月21日

強面の純情と腹黒の初恋:海野幸

4576140507強面の純情と腹黒の初恋 (二見書房 シャレード文庫)
海野 幸 木下 けい子
二見書房 2014-04-24

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高校で数学教師をしている双葉は素の状態が剣呑で誤解されやすいタイプ。そんな双葉の下に副担任として梓馬がやってくる。双葉と真逆の、爽やかで人好きするタイプの梓馬はたちまち生徒たちの人気者になるも、他愛ない日常のやり取りで双葉との距離も縮めていく。酔った勢いでキスされたことも影響し、梓馬のことばかり考え挙動不審になってしまう双葉だったが、ある日梓馬の正体―自覚のない素人を開眼させるのが趣味の生粋のゲイ―を知ってしまい…。


ちょっと前にコミコミさんに買い出しに行って、ここぞとばかりにペーパーとかSS付きの本をたくさん買ったわけなんですが、意気揚々と出した図書カードが全然足りなくてちょっとぎょっとした…。
普段ネットで買うからあんまり本の値段わかってない。
しかし、ホントに特典付きの本しか買わなくて、店員さんには大変な思いをさせてしまいました…。
ペーパーにポストカードに特製小冊子に…いろいろ。
おかげで、この本もSSまで楽しめた!
ちょーにやにやできるお話でよかった。


まさに、強面だけど中身は優しくて真面目、見た目は王子様だけど中身はただのハラ黒、の二人が出会い、うっかり恋に落ちたお話。
そんな風に書いちゃうとふーんで終わってしまいそうだけど、いやいやこれが派手でもドラマチックでもないけれど、素敵な紆余曲折があるのです。
出会った二人、最初はお互い、見た目通りのキャラを想像してたわけです、相手に対して。
それが実際に持ってるものは、見た目とはギャップのありすぎる性格。
梓馬も、己の腹黒さは充分に理解してて、暑苦しさとは無縁のドライな性格だときちんとわかってる。双葉に対しても見た目と言動そのままの人で、自分と同じ種類の人間なのだと思い込み、親しくなろうと近づくわけです。
しかも自覚のないシロウトをゲイに開眼させるのがシュミという、とんでもねえ悪魔(笑)
最初は、難攻不落の双葉を落とすのが楽しそうだ、なんて考えてたわけです。
一方の双葉は、中身と外見のギャップが激しすぎて、どうしたものかと…。
本人のやる事なす事、本人の思いとはかけ離れた受け止められ方をするし、しかもそれを訂正するだけのトークの力も持ってない。
どうにもこうにも困った人…。
でも、そんな双葉の言動を普通に受け止めちゃったのが、梓馬。
二人の考えてる事なんて、まるで明後日な方向に向いてるんだけど、同僚としては距離は縮まって行く。
そうするうちに、梓馬は気付いてしまうわけですよ、双葉の本当の人間性を。
教師としても、ひとりの人間としても、自分とはまるでかけ離れた人。
自分と似てるだなんて、大いなる勘違い。
だけど、酔ったふりしてキス、だなんて種を蒔いてたばっかりに、双葉の中でもいろんな思いが芽生えてたのは確か。
見た目通りに人間だと思われて、人との親密なつき合いがなかった双葉にとっては、梓馬との関係は、それはもう衝撃的としか言いようがないわけです。
でも、因果応報とは言ったもので、梓馬にはあまり褒められた過去がないわけじゃない。
それがよりによって、人生初で本気で誰かを好きなったと自覚したとき、最悪なタイミングで顔を出すわけです。

それににしても、相手を信じるより、自分を信じるのが難しいっていうのは何となくわかるなあ。
特に双葉みたいに自分に自信がないタイプはとくにそうだろうなあ…。
でもそういうコンプレックスの塊みたいな受さまは、攻に全力で愛されたらいいよ!
posted by 棗 at 09:33| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>海野幸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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