2005年05月10日

夜の声 冥々たり:鷹守諌也


鷹守 諌也 / 新書館(1999/10)
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<あらすじ>
永沢良夜は、ある事件をきっかけにそこから逃げ出す、住み慣れた東京から、恋人から。そして遠く離れたその秋野原を彷徨っていた。
その時出逢ったのが、陶芸家の秋草。
出逢った事のないはずの二人。なのに良夜は秋草を見るたび、遠い記憶を揺さぶられるような気がするのだった。
そして、その静かな生活は終わり、別れが訪れるのだった・・・。
失業中の26歳×陶芸家モノ。(・・・なんか違う気がする)


秋草×良夜だと思ってたのに、良夜×秋草だったなんて(泣)
明確にその辺のことが具体的に書かれてないけど、腐女子のカン(笑)ではきっとそう・・・。
いや、いいんですけど・・・。




今回の活字倶楽部が和モノ特集だったので、なんとなく和風テイストな本読みたいなと物色していて発見。
まさに、幻想BL小説、と言える作品です。
あとがきによると能の「松虫」がベースになってるそうで、まさに美しい日本語の数々。
登場人物の名前までもが、良夜、秋草(萩生)、映(影水)、撫子、呉織と、美しい。
この作者さん、きっと泉鏡花氏が好きなんだろうなと思ってたら、そのようでした。
私個人としては、読み終わった時に鏡花の「高野聖」より平野啓一郎の「一月物語」を彷彿させるものがありましたね。
だかなのか、結構登場人物に感情移入っというより、言葉に酔う、そんな感じの作品・・・。

そんな中、強烈に残ってしまう子がひとり、良夜の恋人呉織。
なんだか、彼女だけが妙な生々しさをまき散らしてる。
この作品は、こちら側とあちら側、現世と彼岸の二つの世界があって、みんな何らかのカタチであちら側にかかわっている。
呉織だけはこの世界にちゃんと足をつけて立っているんだなと、感じずにはいられない。
それしても、幽玄世界の二人の恋愛がなんて儚げなこと・・・。
読むにはいいけど、こんな破滅の恋は絶対にできない。




posted by 棗 at 19:02| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>イロイロ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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