2007年03月04日

恋の行方は天気図で:うえだ真由


<あらすじ>
東京のウェザーステーションでお天気キャスターとして働く吉沢柚生は、地元に帰省中に倒れて病院に運ばれてしまう。
そこで、高校時代の親友、能見知明と再会する。
柚生が気象予報士を目指していた頃、彼もまた、野球に打ち込んでいた。
そんな高校時代、彼への恋心に気付いてしまった柚生は、彼から逃げだしてしまったのだった。
あれから七年もたっているのに、柚生の恋心は色あせることなくここにある。
そして、知明との距離は、だんだんと縮まり・・・。
税理士×お天気キャスターモノ。


ひさしぶりのうえださん。
・・・そう、実は、最近の作品がどうも私のツボから外れ気味で、う〜んと思ってたんですが、きました、スマッシュヒット(笑)
というわけで、今回の主役は、お天気キャスターさん。
私、朝テレビ見ないので、お天気キャスターさんにはくわしくもないんですよね・・・。
だから、気象予報士という言葉で連想するのは、彼しかいません、某知事の息子さん(笑)



これぞ、うえださんの真骨頂。
同級生の再会モノ、舞台は田舎。
・・・ツボじゃないわけがない(笑)
しかも、都落ちモノ・・・。いいっ。
別に、大都会・東京の恋愛を否定する気も、田舎の恋愛を絶賛するわけでもないんですが、いいですよね、都落ち。
あの、懐かしさとか、恥ずかしさとか、甘酸っぱさみたいな、感傷的なモノ、全部もってるみたいな雰囲気が、たまらなくいいです。

高校時代、同級生の親友に恋をしてしまった、柚生。
気象予報士の資格が取りたくて必死だった柚生を支えてくれた、知明。彼もまた野球に打ち込み、それを柚生は応援していた。
けれど、彼への恋心を気付かれたくなくて、知明から離れる道を選んでしまった。
その後、無事に気象予報士にもなれ、地方番組のお天気キャスターも経験し、東京のウェザーステーションという企業に。
けれど、現実は厳しく、仕事がうまくいかなくなり、一泊二日のつもりで帰省した地元で、ストレスからくる胃潰瘍で倒れてしまう。
そして、運ばれた病院で、知明に再会してしまう。
この再会も、結局偶然なんかじゃなく、倒れた時にうわごとのように知明の名前を呼んだから。
その後、療養ということで仕事を休み地元に残ることになった柚生は、またむかしみたいに知明と他愛のない話をし、なにごともなかったかのように、七年のブランクをうめていく。

知明も、野球をすることだけを考えていたはずが、父親が倒れたため、その夢を断たれ、実家の税理士事務所を継ぐことに。
そんな出来事も知らなくて、七年のブランクをもどかしく思いながらも、恋心を抑えられなくなってくる柚生。
そして、今すぐにでも東京に戻り必死にしがみついている今の仕事をしなければならないという思いと、本当にやりたいことができてるのかわからない今の会社での仕事へ戻るという恐怖。
なにより、また知明と離れてしまうということ。
そんな気持ちで、ぐちゃぐちゃになってしまう。
けれど、彼を前に進ませたのは、やっぱり空で。
自分がずっと好きで、不思議でしょうがなかった天気。
目の前で刻々と変わっていく天気に後押しされるように、柚生は、ある選択をする。

それにしても、この二人の引き寄せられ方の、どこまでも自然というか、当然というべきか、そんな感じがたまらなく好きです。
お互いが、思いを秘めたまま別れて、七年も流れたのに、そのブランクをものともしないこの引力は、やっぱり初恋のなせる技なのかなと。
・・・初恋かー、遠い日の花火ですね(笑)
そして、お互い、寄り掛からないくせに、寄り掛かってもいいよって言ってる。
突き放すでもなく、甘やかしすぎるわけでもなく。
こんな風でいられるのは、やっぱり、その空白の七年があったからこそなのかなと。
高校生だったあのころ、もしどちらかが告白して、つきあってたら、そうはならなかったかもしれない。
そう思うと、やっぱり人生に無駄なんて、どこにもない気がする。

あーやっぱりうえだ真由さん好きだ〜(笑)
いいもの読ませていただきました♪

この記事へのコメント
こんばんは!棗さん。
いつにもまして、ホンワカした棗さんの感想から、この作品の素敵な雰囲気が伝わってきてとっても楽しませてもらいました♪
実は作品を思い出して、ちょっとまたウルっときてしまいましたヨ〜(笑)。
こういう雰囲気の作品は、(認めたくは無いのですが)私も大好きで、本当に心に沁みる恋愛譚でしたよね。

>そう思うと、やっぱり人生に無駄なんて、どこにもない気がする。

全くそうですよね!回り道をしているようでいて、その時間と距離には実は意味があるのだと、私も信じています(笑)。
うえださんの作品も素敵でしたが、棗さんの感想もとっても心地良かったです。
それでは!
Posted by tatsuki at 2007年03月04日 22:23
棗さん 再度お邪魔いたします♪

気象予報士といってあのくどい顔を思い出してしまうのは悲しいことですが(T∇T)最近では街子さんのおかげで私の頭にあるのはかわいい天気の妖精さんです♪

初恋再会モノってどうにもその設定だけで甘やかな心持ちになってしまいますよね〜(^-^)
二人の恋が遠い日の花火のままで終わらないでよかった♪
親友として、恋人として自然に寄り添っていける二人がステキですよね!

また後日TBよろしくお願いします♪
Posted by ゆちゅらぶ♪ at 2007年03月05日 16:00
tatsukiさん、こんばんは。

・・・ほんわかしてました?
ぎゃー、恥ずかしいです。
自分の中の乙女モード、発動したんでしょうか(笑)
腐っても、年取ってても、乙女という言葉を使いたがる私って、一体。
うえだ真由さんの、こういうお話読むと、どうもダメですね・・・。

それにしても、tatsukiさん、なぜゆえにそんなに好きだってことを認めたくないんですか。
自分に厳しすぎます!(笑)
認めちゃったら、ラクになりますよ〜。

TBとコメントありがとうございました♪
Posted by 棗 at 2007年03月05日 21:57
ゆちゅ♪さん、再度こんばんは(笑)

昨日、テレビをつけたら「黒●ラ」をやってて、よ●ずみしゃんが出ていたため、悲鳴を上げそうでした(笑)

初恋の人・・・今再会したら、楽しいかも♪と思ってたんですが、ゆちゅ♪さんのお友達のお話をきいたら、おそろしくなりました。
・・・そうですね、仕事で自分と同年代の男性にお会いした時、恐ろしくオッサン化してる人とかいますもんね。
初恋は美しい思い出のままおいておくことにします(笑)
彼らの初恋は、美しい形で実を結んでくれてよかったです。

こちらこそ、たくさんコメントありがとうございました。


Posted by 棗 at 2007年03月05日 22:07
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