2012年11月26日

君との願い:神江真凪

4576121537君との願い (二見書房 シャレード文庫)
神江 真凪 鈴倉 温
二見書房 2012-11-26

by G-Tools

<あらすじ>
もし穂積と付き合えたなら、けして手離さない。そう思っていたのに――大学生の律は一回り年上のバーの店長・穂積と付き合っている。一目見た瞬間恋に落ち脇目も振らずひたすら追いかけ、ようやく手に入れた恋人という立場。しかしある日、穂積の友人・奏也が彼の部屋に転がり込んでくる。
複雑な思いを抱えつつ平気なふりをしていた律だが、二人の親密な様子はやがて律の不安を色濃くさせてゆき……。


「夏からはじまる」とリンクしてたのか…。
高校生カップルだったから未読なんだけど、読んでみようかな。



あらすじ読んで、実は買うのを悩みました。
律が健気でかわいそうな感じなのではないかと思って…。
そして、穂積がいいかげんな悪い男なのかなあと。
読んでみたらそこまで非道なお話ではなかったけど、切なかったり苦しかったりでちょっと泣けた。

別れた相手とその後の関係はどうあるべきか…。
私は基本、律と同じ様に別れたらそこで終わりで、友だちとかありえません。
友だちでいいなら最初から、友だちでいいじゃん…。
だからお別れと同時に縁は切れます、さようならです。
でも、関係は終わったのだけど、友だちとしての縁は続くよ、だってなんの感情も未練もないから、普通に会ったりするよ、というタイプの人もいるわけです。
確かに、そこになんら特別な感情もないんだから、普通に会ってもいいじゃん?って言われればそれも一理あるなあとは思います。
個人的には全く納得はできないですけど。
一言で言ってしまえば価値観の違いなんですけど、この違いはすごく大きい、ホントに大きい…。
この違いを最初から知っていれば、またちょっとは違うんでしょうけどね…。
すくなくとも無自覚に、相手を傷つけるようなことはないと思うし…。
19才の律にしてみれば、一回りも年上の30オーバーの穂積なんてすっごい大人に見えるわけです。
しかも、自分が拝み倒して付き合い始めたっていう思い込みもあるから、割とわがままは言わない。
変な嫉妬も独占欲もあっても口に出せないし、態度に表せない。
円満な関係を続けていきたいがために、言いたいことを飲み込んで我慢してるって部分があります。
そこに、穂積の元彼だったという奏也の登場で、その我慢も限界。
昔の恋人との関係なんてきっぱり断つというのが律の考えだから、いくら今関係がないと言えども、部屋に置くという心理がまるでわからない。
それを言いたいけど、言えない。
穂積自身、悪いことしてる自覚ゼロなだけに、それを非難することが難しいっていうのがありますよね。
少なくとも、穂積には今の状況がどれほど律が傷ついてるのかなんて全くわかってないわけですから…。
ただ、律が我慢するばっかりじゃなくて、もっと穂積を信頼して本当のことを言えてたら、随分違うんだろうなあ…。
律は自分ばっかり穂積のことを好きなつもりでいるけど、穂積がどんだけ律を大事にしてるかだなんて一目瞭然なんですけどね。

最初が律視点のお話で、最後が穂積視点で過去から現在へと向かうお話になってました。
あの時、穂積がどんな風に律を見てどんな風に感じていたかが書かれてますけど、言葉足らずの彼の胸の内は想像以上にかわいかったです。
若い子にめろめろに夢中なくせに、表面上はしれっとしちゃってて。
そんな穂積が、律にあんな顔をさせてしまったとすごく後悔するするシーン、あそこが好きでした。
別れた恋人とのその後のつき合い方には、二人の間に大きな見解の差があるわけですけど、でも少なくとも穂積は自分がしてきたことは律を傷つけてたんだってハッキリ自覚するわけですよね。
どうしたって価値観の違いを覆すことはできないですけど、歩み寄る術を見いだすことはできますから。
その後の二人もらぶらぶなようで、安心いたしました。
posted by 棗 at 19:15| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>イロイロ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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