2012年10月23日

好きになるのが、怖い。:羽生有輝


<あらすじ>
無気力、無責任、無感動に育った北条楓は、会社をクビになるのを免れるため明和学園でチャリティー活動をすることになった。
そこで、見た目はいいが無愛想な神田哲哉と出会う。
やる気のなさを隠さない態度を神田に批判され、楓はますますなげやりになっていく。
そんなある日、夜の街で男と言い争っている神田をみかけ、ふとしたことから身体を重ねるようになり・・・。
特別な想いを抱いているのは自分だけという事実に気づいたとき、ふたりの関係は変わり始めて!?


祝・SHY文庫創刊♪



今までずっと誰にも何にも、自分にすら執着したことのない楓が、うまれてはじめてたった一人にどうしようもなく惹かれていく。
それが恋だとすぐには気付けなくて、はじめて知る嫉妬や独占欲に、自分自身が振り回されてしまう。
あんなにも何にもかにもに無気力で無関心だった楓が、いやいや仕事で出向いた児童養護施設で神田に出会ったことから徐々に変わって行くことに。
最初から印象がよかっただなんてことは全然なくて、寧ろお互いが最悪。
なのに、夜の繁華街でばったり出会い、成り行きで寝てしまったことから関係が徐々に変化していく。
楓がただやみくもになげやりに生きてるわけじゃないっていうのを神田が知って、そんな楓に惜しみなく気持ち傾けてくれるから。
そして楓も、神田の言葉はきちんと受け止めようとしますから。
でも、楓はやっぱり筋金入りの臆病なんですよ…。
大事な人をなくしたときの喪失感は言葉ではいい尽くせないものがあります。
そしてその時うけた傷の深さは、人によって違いますよね。
それをまたくり返してしまうのが怖いという気持ちもわからないでもないです。
だからと言って、大事なものをそう簡単に手放してしまってもいいの?という気持ちもあります。
きっと今までの楓だったら、あっさり手放して、まただれとも深くかかわることもなく、なんとなく生きていったんだろうけど。
一度でも誰かに執着する感情を知ってしまったら、もう後戻りはきっとできないですよね。

羽生有輝さんはこれで3冊目だと思うんですが、どの作品もキャラがどことなく不完全なところがあって、とても魅力的だったりします。
次回作はいつ読めるのかな〜、楽しみ。
posted by 棗 at 20:29| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>イロイロ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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