2012年02月12日

いとし、いとしという心1.2:かわい有美子



<あらすじ>
京都の格式ある名旅館「井筒屋」の若き当主が亡くなった。彼を密かに恋い慕っていた侑央は悲しみにくれる。一方、葬儀で帰省してきた当主の弟・千秋は、次男として当然経営を継ぐと思われていたが、旅館を売却すると言い周囲を驚かせる。かつて一途に兄を想う侑央の想いと秘めた欲望につけこみ、関係を持っていた千秋だが、今度こそその心ごと自分のものにするため、侑央にある提案を―。乱れる心と身体は誰のために…書き下ろしあり。



糸し糸しと言う心、それは戀い。



今更ですが、私は執着系のヤンデレ攻がすごく好きらしい…。
ん、ヤンデレ系執着攻か?
ようするに、攻が受ちゃんを溺愛してる(たとえソレが常軌を逸していようとも)のを見るのが大好きなのです。
大概、その過激な愛を受ちゃんはただの執着ととらえて、恐れますけどね…。

この作品の攻・千秋も大概な執着系。
侑央への想いはホンモノだけど、やりかたがすごいですから。
侑央が片思いしてる相手のことにつけこんで、無理やり関係を迫ったり、旅館の跡継ぎになることを承諾するために、関係迫ったり…。
まあこれだけ執着されてるのは、自分を好きだからって思わない侑央にビビりますけどね…。天然も過ぎると悪意になってしまうのでは。
どう考えても、侑央と千秋の二人だけの関係を見ると、千秋はほんとに悪い男なんですよ。
やってること、最低ですから(断言)
でも、どうしても、千秋を悪とみなせないんですよ。
格式高い旅館の次男として生まれた不幸、出来が良すぎて非の打ち所のない兄、その兄に片思いしている侑央、その侑央に恋してしまった自分。
彼はほんとに屈折してる性格してますよね、まさに生まれた時から運命の呪うしかない境遇に陥って、でも私はよくぞあの程度でおさまってると思いました…。
もっとダメで最低値人間になってもおかしくないほどの生い立ちですよね。
千秋を、今の千秋にとどまらせたのはきっと侑央の存在。
家に居場所がない千秋のそばで、千秋を千秋として扱ってくれた人なんですよね。
だからこその、長い長い執着となるわけですが。
その千秋も、一度侑央を手放してるんですよね。
無理やり手に入れておいて、でも突然突き放す。
自分で侑央を追い詰めたのは自分、だから解放するのも自分。
好きすぎるのも、考えものなんですよね…。
相手を壊してしまいかねないほどの感情なんて、自分だってコントロールが難しいですから。
でももし、早すぎる兄の死がなければ、この二人はどうなってたんでしょうね…。
侑央は、報われない片思いをずっと引きずり、千秋は侑央を傷つけた過去だけ抱えて生きてくつもりだったんでしょうか…。

それにしても、千秋視点で読むからか、千秋の兄が私的にはすごくダメでした…。
多分私自身もマイナス気質なので、どちらかと言えば千秋側にたってしまいがちなのもありますし、影のない太陽のような人は眩しくて見ることができません。
誰にでも好かれる人を胡散臭いと感じてしまう私も大概屈折してますけどね(笑)
だからこその、執着系、ヤンデレバンザイなのです。
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