2011年10月17日

吸血鬼と愉快な仲間たち5:木原音瀬



<あらすじ>
暁にアメリカに置いていかれたアルは、蝙蝠に変化するため一人では日本に帰れない。キエフに冷凍蝙蝠にして送ってくれるよう頼むが、「暁は受け取らない」と断られてしまう。悲しみに暮れながら、アルは暁の友人パットのエンバーミング施設を手伝い、暮らしはじめる。キエフとの同居にも慣れてきた頃、一人の男がアルを訪ねてきて…。長編番外編を同時収録。高塚暁の過去が明らかに。


そういえば、2〜4巻は感想書いてない…(´・ω・`)。



今回は、アメリカに一人(一匹?)残されたアルのお話と、ずっと謎だった暁の過去編。

アルのお話は、相変わらずアルがひどい目にあってて…。
いつも痛い目にあってるよね…。
肉体的な意味でもそうだけど、今回は最愛の暁に置いていかれたっていう精神的なダメージもあって、かわいそうでかわいそうで。
でもアルの精神的な成長をすごく感じたりもしました。
暁のところに戻りたくて、駄々こねたりスネたり、そのあたりは完全に以前のアルのままなんだけど、キエフに諭されて暁にまた会うために努力を始めたあたりからちょっとずつアルも変わってきましたから。
パットからの電話に出た暁の声に、答えたいのに答えないでぐっと我慢するところがすごく可愛かった…。
アル、頑張った!
ところで、アルって中途半端な吸血鬼ということで肉体は老化しない…まあ成長しないってことなんですけど、心はどうなんでしょうね。
なんか言動が時々…いやいつも?子供みたいなんですけど、やっぱり精神は緩やかにでも成長していくんですよね。
早く会えるといいなあ、アルと暁。
…入管で不法入国とか、ブラックリストにひっかかるとかで、捕まらなきゃいいな。
それが心配。

暁の過去編は、想像以上に壮絶な過去だったんだなと…。
ただ、その道程を歩んできたからこその今の暁があるのかと思うと複雑だな。
それにしても、暁が結局、真相を尋ねることはなかったんですよね。
だから本当のことはもう、いってしまった人にしかわからないんですけど、きっと暁が思い描いてたものとしか思えないんですよね。
それでも最後の最後まで、本人の口から真実が語られることを暁はあきらめなくて、そしてあの瞬間に放棄してしまったんだなと…。
だから、そんな経験をしてきた今の暁にとってのアルがどんな存在であるのかすごく気になる…。

すっかり油断してたけど、そうだった木原さんの作品だったんだ…と久々に感じた。
寝る前に読んで、ちょっと眠れなくなるくらい心にきた。

posted by 棗 at 21:17| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>木原音瀬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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