2006年08月17日

双子スピリッツ:桜木知沙子

双子スピリッツ
桜木 知沙子著
新書館 (2006.8)
ISBN : 440352138X
価格 : \651
通常1-3週間以内に発送します。



<あらすじ>
一卵性の双子でありながら、全く違う祐と悠。
似ているのは顔だけで、ぼんやりした性格でみんなから天使だと愛される、作家の祐、弟の悠は毒舌のわりにしっかりもので、祐の面倒見だけはいい薬剤師。
性格も生き方もばらばらの二人は、恋の方法もばらばらで・・・。


ということで、桜木さんの新刊です。
正直言って、あんまり期待してなかったんです・・・。
双子か〜と、高をくくってました。
・・・ごめんなさい、私が間違っておりました。
ここのところ、ちょっと桜木さんの作品、嫌いじゃないけど、ものすごくツボではないというか、そんな感じだったんですよ。
だけど、もう今回はもう、めっちゃツボでした・・・。
そうそう、私はこういう桜木さんが読みたかったの〜(泣)







【チェリーボム】
担当編集者×作家モノ。
ということで、ちょっと天然系受の兄・祐サイドのお話。
・・・いきなりでなんなんですが、よく考えたら、私の一番嫌いなタイプの受だった(笑)
上にかいた内容と、激しく矛盾するようなこといきなり書いてますが、これはこれあれはあれ・・・。
それでもなにが好きって、それはもう「攻の湯浅が好き」の一言に尽きるのではないかと。
編集者と作家の組み合わせって、そんなにツボじゃないんですけど、先輩後輩の関係に、それはもう激しく萌える性質といいますか・・・(笑)
しかも、湯浅、メガネだし!!
高校時代の、文芸部の先輩後輩関係で、そのまま大人になった今でも、作家と担当編集者ということで、そのスタンスが崩れなくて、ずっとこのままで・・・。
そう考えていたのは祐だけで、長い長い片思いに終止符を打ちたかった湯浅は、悠とケンカをして落ち込んでいた祐にキスをしてしまう。
心細さにつけ込んでると、自ら認めてしまう潔さ持ち合わせてるわりに、煮え切らない態度の祐に怒ってしまうような面もあったりして。
しかも、祐の喜ぶ顔見たさに絶版本探しに古本屋まわってたり。
なんていうか湯浅は本当に悪いのに惚れたなあって(笑)
それにひきかえ・・・と、どうしても言いたくなってしまうんですが、まわりの人から、それはもう大事に大事にされて生きてきた祐。
彼が自ら、恋の決着をつけた時、うんうんって、ようやく彼を認めてあげられました。
ところで、どうでもいいんですけど、えっちのときにメガネかけてた湯浅に「危ないよ・・・」とつっこみたかったのは、私だけでしょうか(笑)


【サラダデイズ】
教育実習生×高校生モノ。
弟の悠は、大人になるのが早かった・・・というか、兄離れが早かったっというべきか。
彼をお話は、少しさかのぼって、高校生の頃。
まだポケベルという言葉が、死語ではなかった時代。
いまでこそ、自分というものが確立して、祐と比較されることに対して軽くかわせるようになっているけれど、やっぱり昔は辛かっただろうな、と。
確かに、他人と比較することが、一番わかりやすくて、簡単な方法だから、ついしてしまう。
他人だってそうだけど、自分自身でさえ、してしまう。
それがどんなに無意味なことだとわかっていても。
しかも、それが双子で、一卵性の兄弟であれば、その辛さって、半端じゃないはず。
そして、その相手が、なんの苦もなくすべてを手に入れているように見えたら、やりきれないんじゃないかなと。
・・・だから、祐のこと、ますます好きじゃなくなってしまった(笑)
いや、きっと彼にも彼なりに苦労はあったと思うけど・・・この比べられたあげく下に見られた側の気持ちなんて、絶対にわかりっこないんだし。
仕方ないのはわかってるけど、どうしてもあの無神経ぶりが、嫌いだ(笑)ってこんなところでいってもしょうがないんですけどね。
とにかく、兄に対して多大なるコンプレックスを抱えていた悠が、出会ったのが、教育実習生としてやってきていた東原。
最初の出会いからして最悪で、下半身はだらしがなくて、どこまでもオレサマ、しかも金持ちの次男・・・嫌みな奴以外のなにものでもない。
大体、第一印象、私も最悪・・・。
でも、その後読み進めるうちに、ただどうしようもなく大人げない、大人だということがわかって、あーそうなんだ、みたいな、あきらめが(笑)
ほんっとに、プライドが高くて、必要な言葉なんてひとつもくれなくて、ただ態度で全部わかれだなんて、傲慢すぎ。
まあ、そんな大人にうっかり捕まってしまったから、悠は大人の階段がのぼれたのだろうけど。
ただ、あのプライドの塊みたいな東原が、いたいけな高校生につい本気になってしまった姿は、そーとーよかったですけどね。
・・・十分、愛されてるよ、悠。

で、結論。
今岡さんちの双子は受け。
この記事へのコメント
棗さん、こんにちは。はじめまして。
BL関連のブログを細々と書いております、さわと申します。
いつも楽しく拝見させていただいております♪
今回、桜木さんの作品の感想を書かれていらっしゃったのでTB送らせて頂きました♪
このお話は自分的には楽しめたのですが、棗さんも書かれているように祐がちょっと、という面がありましたよね。悠の苦悩が浮かばれないといいますか。
ずっと気づかないんだろうなぁなんて。

悠の恋の話は結構好きです。
反発していたのが徐々に恋に変わるっていうのは安易だったかもしれないとか思ってしまったんですけど。

またお邪魔させていただきます。
それでは、また。。。
Posted by さわ at 2006年08月19日 15:25
さわさん、はじめまして、こんにちは。
TB&コメントありがとうございます。

今回の桜木さんは、期待が少なかった(失礼)な分、おもしろさ倍増でした。
さわさんも、祐がちょっと・・・だったんですね、よかった同志発見です(笑)
我ながら読み返して、祐への不満たらたらの感想だったので、まずいかなあと心配してたんですが・・・。

最近ちょっと心を入れ替えて、まじめに更新中なんですが、いつ停滞することやら(笑)
またいらしてくださいね♪
こちらからも、伺いますー。
Posted by 棗 at 2006年08月19日 18:24
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Weblog: sincerely,BL
Tracked: 2006-08-19 15:17