2011年08月25日

愛はね、・ぼうや、もっと鏡みて:樋口美沙緒


<あらすじ>
予備校生の望は、幼なじみの俊一に片想いをしている。けれど、ノンケの俊一は決して自分を好きにならないと知っている望は、その想いを胸の奥に閉じ込めるしかなかった。他の誰かを好きになろうと、駄目な男と付き合っては泣かされる日々を繰り返す望。一方、そんな望にうんざりしながらも放ってはおけない俊一は、いつも望の世話を焼いてきた。しかし、そんなふたりの関係が変わるときがやってくる。俊一の知人・篠原が、望と付き合いたいと言ってきたのだ。それを後押しする俊一に、抗えず従う望だが…。


<あらすじ>
いつも駄目な男とばかり付き合い、傷ついては縋ってくる幼なじみの望。俊一は、そんな望のことを、愚かでかわいそうなヤツだと思っていた。そして、望の自分への恋情を知りながら、ずっと気づかないふりをし続けてもいた。だが、そんな望がある事件をきっかけに変わり、俊一に頼らなくなった。望の気持ちに応える気はないのに、いざ距離を置かれると苛立ってしまう俊一は、望を傷つけては、その気持ちがまだ自分にあることを確かめずにはいられず…。「愛はね、」から一年。俊一の出した結論は。


個人的には究極の地雷ネタだったので読むまでに時間がかかりましたが、読み始めたらとても興味深く読めました。
いいお話でした。
…でも、暴力は絶対に嫌だ。




私はBLはファンタジーだと思ってて、出てくる攻めは完璧、もしくは愛すべきおバカさんばかりだと。…まあそうじゃないのもありますけど。
この作品は、攻めの俊一もだけど、受けの望も、その他出てくる望の元彼などなど…様々なキャラがみんな完璧じゃないって所があたりまえのはずなのに、個人的には新鮮で。
みんな心のいろんなところが欠けてたり、歪んでたりしてます。
愛してるって言いながら相手を殴らずにいられないとか、自分を全く大事に出来なかったりとか、振り向いてほしくて酷い言葉しか投げつけられなかったり。
人には多かれ少なかれ、ダメな部分ってあるんだけど、この作品に出てくるキャラたちは本当にいろいろ持ってるなと思いました。
その根本に、相手を好きだと思う気持ちがあるからこそ厄介なもので、不器用では済まされない所業が多いんです。
とくにDVはね…。
望の歴代の恋人は、ほんとにひどい人が多くて、望が許すからって言葉では済まされないくらい、かなりの暴力をふるってばかり。
そこは読んでてほんとに辛かった…。
殴るとかの直接的なのもきついんだけど、監禁したり行動制限したりすべてを制限するような行動をし始める男がまじで怖い…。
こういう男にもなにかあるんだろうけど、でも許されないよ、絶対に。
望の想い人の俊一は、直接的でないにしろ、望を傷つけてる。
彼の態度は、すごく酷い。
その根本にあるのが、結局自分がかっこ悪いことできないっていうへんなプライド。
下手にかっこ良くって才能なんか持って生まれてしまったばかりに、望を下に見てしまう。
そんな望をあっさり好きになることなんてできない。
そのくらいめんどくさい性格の俊一が望を好きだと認めて、自分が望と同じ目線にまで降りていくことがどんだけ大変か…。
その間に、望はどんだけ傷ついたんだろう。
二人がうまくいくまでにはすごく長い時間がかかるわけだけど、俊一みたいな性格だったら、そうあっさり自分の思考を変えることなんてできないだろうから、あれだけの時間かかってしまうんだろうけど。

でもやっぱり辛い所が多かっただけに、もうちょっと二人がいちゃいちゃしてるところも読みたいかも〜。
posted by 棗 at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>イロイロ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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