2009年12月08日

恋ひめやも:英田サキ


<あらすじ>
「想うだけでいいから、先生を好きなことを許してほしい」。結婚目前で参加した高校の同窓会で、担任教師の水原と再会した棚橋。昔の地味な印象とは裏腹に、艶めく笑顔の水原に、急速に惹かれていく。恋人より今は先生と一緒にいたい…。けれど、ある日突然「もう家に来るな」と拒絶され!?今ならまだ引き返せる、なのに想いを断ち切れない―執着も嫉妬も肉欲も、初めて知った真実の恋。



「恋・秘め・やも」だと思ってた…。



基本的に、私は不倫とか浮気とか言われると、それだけで激しく拒絶反応が出るほうで、しかもこの本を読む前に、ちょうど東野圭吾さんの「夜明けの街で」という正統派不倫モノでもある作品読んだばかりで、気持ち的には最悪だったかと…。
だから途中で、一回読むのを止めました。
でも、結局最後まで読み切ったし、好きな雰囲気だった。
…意外と英田さんのこういう、静かなお話好きかも。
だからといって、不倫や浮気を肯定する気にはなれない。
でも、今までみたいに全否定する気にもなれない。
ただ、そういう感情が存在することだけは、認める…。

以前、今市子さんの「B級グルメ倶楽部」の三巻を読んだ時にも感じたんですが、「浮気」の境界線はどこにあるのかと。
心が動いた時点でアウトなのか、心が動いただけで身体の関係がなければセーフなのか、心がなくても関係もっただけでダメなのか。
このあたりは、もうそれぞれの価値観の違いでしかないのかな…。
私にもよくわかんないですよ…。
今回の主人公の棚橋は結婚を考えている彼女がいながらも、水原に心が傾いていくんですよね。
はじめあらすじ読んだ時は、なんつー不誠実なオトコだ、彼女にも水原にも!と怒り心頭だったんですが…。
ただこの人、彼女に対して恋愛感情なかったんだなあって。
好きな人がいるのに、他に気持ちが傾くってどういうこと?って思いましたけど、なんていうかスタート地点がちょっと違うかも。
彼女のこと、かわいいと思ってるし、大事にしたいし、結婚もきちんと考えてる。
でも、それだけなんだよね、棚橋。
結局のところ、その彼女に激しく恋はしてない。
だから、ヨソに目が向いたりしちゃうんですよね。
恋愛するのに、正しいとか間違いとか、うまく線引きできないし、その人に気持ちが向かうことは誰にも止められないし、棚橋が水原を好きになる気持ちを否定はできないです。
ただ、彼女とのつき合いはなんだったのか?と問われた時に、ちょっとぬるかったんじゃないかとつっこまれてもしかたないよね、と。
ただ彼女は、そんな風にしかつきあえない棚橋といてもそれを愛されてると信じて幸せ感じてたのがなんかだかなあ…。
ようするに、彼女のほうもそういうつき合いしかしてこなかったのかなあって。
まあ、なんとなく恋愛より、結婚に夢見てるタイプだったから、はやりのスイーツ系なんだろうなあと思ったりしなくもなかったんですけど…。
ある意味、お似合いカップルだったんだろうなあ。

棚橋は、ある意味正直なんですよ。
そういう経緯は全部わかってて、彼女にたいして悪いことしてるってわかったうえで、水原に告白する訳ですから。
そこら辺がちょっとだけ、あざとい気がしなくもないですが(笑)
でも、水原は、歩んできた道がハードだっただけに、そう素直にはなれない人。
だから、棚橋をそう簡単に受け入れることできないんですよね。
例え、自分も相手を好きだろうと。
確かに、棚橋は彼女がいながら水原に心動かされた人で、そんな人がこの先浮気しないなんて保障はない。でもするという確証もない。
逆に、父親のように真面目だと思ってた人が、浮気相手と事故にあうようなことがないこともない。
先のことなんてだれにもわからないです。
人の気持ちだって、わからないです。
永遠かと思ってたら、一瞬だったなんてこともあるわけだし。
ただ、すべてを疑っていたら、どうにもならないこともあるんだけどね…。

ところで、棚橋のカノジョの友梨奈。
リアルにこういう子がいたら、きっとお友達になれないタイプだと思います(笑)
なのに、私はこのてのタイプの子より、元カノの美紀みたいな女の子がすごくダメです…。

posted by 棗 at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>英田サキ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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