2009年09月13日

氷面鏡:水原とほる


水原とほる
Amazonランキング:147706位
Amazonおすすめ度:


<あらすじ>
雨の日も風の日も、放課後はひとり公園のベンチで過ごす。家に帰るとまた、双子の兄・陸に抱かれてしまうから―。禁忌の関係に悩む郁に声を掛けてきたのは、大学講師の見城。「行く場所がないなら僕の家においで」と詮索もせず、温かい場所を与えてくれる。年上の男のそばで、郁は次第に癒されて…!?セックスは知っていても心は無垢な魂が、初めての恋に目覚めていく純粋な愛の物語。
大学講師×高校生モノ

水原さんで兄弟モノだから、もっとどろっとしてるかと思ったけど、意外と甘くてよかったです。


とはいえ、ゲンミツには兄弟モノではないのかな、この作品。
出だしは、双子兄弟のリバ(!!)ではじまり、片割れが恋をして二人の関係はかわっていくお話なので。
でも、本命である見城とのえっちより、双子の禁忌の関係の方が俄然萌えてしまうという私は病が深い・・・。
だって、リバなんだもん!
以前、オフで「リバ読みたい〜」と訴えていたところ、そっとオススメしていただいたのがこの作品でしたしね(笑)

郁と陸は、双子でありながら、家庭の事情により離れて過ごしていた時間が多く、ようやく家族として一緒に暮らしはじめた今、失った時間を取り戻すかのように、関係を重ねるのです。
郁は母親と一緒だったけれど、陸はそうではなく、それもあってか、陸の執着は生半可なものではなく、しかもそこに情緒不安定さも加わって、ちょっと病んでる感じ・・・。
確かに、寂しい子供時代を過ごしたんだろうし、捨てられたと感じていたのもなんとなく想像つきます。
だからこその郁に対しての執着心は、確かに郁も怖いだろうなと。
手を放すことを、ちょっと躊躇してしまうほどの、求め方ですよね。
自分以外のものに目を向けることを許さず、自分だけの側にいることを強いるそんな感じで。
その一方で、郁はいち早く、二人の関係に歪さを覚えていて、体の関係を続けながらも、どこかでおかしいと思いはじめてる。
双子だけど、自分たちは個々の人間であり、同じじゃないということを。
そうやって、一人気付いてしまったものの、それは陸には通じない。
ただ、自分から逃れるためだけとしかとってもらえない。
そんなだれにも言えない思いに囚われて、いっぱいいっぱいになってたところに現れたのが、見城。
・・・なんていうか、枯れてるんだよね、見城(笑)
どこか草食系なイメージの見城は、がつがつしてない、おだやか〜な雰囲気の持ち主で、それが郁にはどうしようもなく居心地がいいんですよね。
見城がゲイだと知っても、二人はすぐにはそういう関係にはならないんですよね。
あくまでも、友人というポジション。
物足りないような、でも満たされてるような、そんな感じですよね、郁。
肉体的には飢えてるのかもしれないけど、でも欲しいのはそういうのじゃなくて、多分そういう気持ちが欲しいんですよね。
そうやって、見城にどんどん気持ちが傾いていく郁を許すような陸ではなく、郁を監禁のあげくにアレコレと・・・。
その部分は、かなりヘビーだったため、実は挫折しそうで・・・。
陸の執着が、なんか怖くて苦手なんですよ、ああいうの。
しかも、この先一体どうなるの?みたいないやーな想像して、このまま閉じた世界に二人が堕ちていくお話だったら、ちょっとなあと、真剣に脅えてました。
まあ、予想は随分外れて、未来の開けてるお話でしたけどね。
しかし、見城ってあまり何もしてないんですよね(笑)
わりと受け身なキャラ(ポジション的には攻めだけど)だなあと、その何もしなさがじつに心地いいというのもあるんだな〜って思いました。
そのくせ、一番大事なところで、居てくれる人なんですよね。

posted by 棗 at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(小説)>イロイロ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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