2009年06月26日

夢を見るヒマもない:山田ユギ



<あらすじ>
山奥の航空専門学校で出会った川村と吉武。早熟でクールな吉武と同室になった川村は数ヶ月をともに過ごすが、吉武は父が飛行機で事故死したことを機に退学、つながりは途絶えたかに思えた。ところが就職先の航空貨物会社で運命的な再会を果たして......。
吉田×森下先輩の短編「服を着るヒマもない」ほか描き下ろしも収録☆
航空専門学校&航空業界を舞台にしたヒコーキ野郎同士の恋!


ヒコーキおばかさんたちの愛と青春の日々(笑)




卒業すればパイロットになれると信じてた学生時代。
厳しかったり、アバウトだったりする先輩たちに囲まれ、キビシイなりに夢に向かって充実した日々を送る面々。
そんな学生時代、わずかな間寮で同室だった、川村と吉武。
馬が合わないなりに、それなりにやってたけれど、そんな日々は吉武の父親の飛行機事故であっけなく終わってしまう。
それから8年、航空貨物会社で働く川村は、吉武と再会することに。

川村と吉武、学生時代にはただの同室という関係だけで特別な感情なんてなにもなくて、ただその頃、寮長の森下と吉武がそういう関係だったというわけで・・・。
しかも吉武と森下の場合好きだとか嫌いだとかいう恋愛感情からくる関係というよりは、身体だけの関係に近いものがあるような。
でも、身体だけと言い切るには、もう少し情があるんだけどね。
そんな二人の関係を川村は知らなかったのだけど、ある日、吉武の父親が事故に遭った日、はじめてそれを知ってしまう。
そして、自分の中にある感情に触れてしまうことに。
でも、そんな自分の気持ち知りながらも、森下に吉武のそばにいてやってほしいと言い、学校をやめた吉武を任せてしまう。
あの時の川村の気持ちって、どんなだったんだろうな。
同じ年の吉武と比べて、随分子供っぽいし、感情表現は豊か過ぎる、でもあの時、自分が追いかけるんじゃなくて、森下に行くように頼むんですよね。
それが一番だと、信じてたから。
自分には、吉武が支えられないからなのか、吉武の泣き顔見たくなかったのか、それとも森下じゃなきゃだめだと思ったのか・・・。
多分、自分が行きたかったんだろうな・・・。
でも、あの時の彼らは、まだまだ子供だったんだよね、きっと。

8年後、偶然にも再会することになるけれど、お互い航空業界に身を置いてるわけで、やっぱりヒコーキばかは健在。
一緒に飲みに行ったりしながら、昔みたいな関係に戻りつつある二人だけど、川村はある時、吉武がまだ森下と関係が切れてないことを知ってしまう。
そこに複雑な感情が生まれないわけじゃない。
あの時、吉武と森下の関係を知らなければ、自分の気持ちを知ることもなかったわけだし。
そんな時、パイロットになるべくアメリカで勉強中の森下がニッポン上陸(笑)
そこで、吉武が、父親の事故がもとで飛行機に対して恐怖心持ってることを知ってしまうわけで、そんな時、過去の事故を思い出してしまった吉武が一人家に帰ってしまう。
残されたのは、森下と川村。
8年前と同じ状況に陥ってしまうわけで。
ほっとけないからと吉武のところへ行こうとする森下と、躊躇してしまう川村。
自分に何ができるかわからなくて、悩んでしまう川村だけど、結局、家財道具抱えて吉武の元を訪れる。
この展開が、最初全然意味掴めなかったんだけど、ドラマCD聞いてからふと思ったのが、この人たち8年前あんなかたちで終わらせてしまった時間をやり直したかったのかなと。
同じ寮の部屋で寝起きしてた、あの頃を。
8年という時間がかかってしまったわけだけど、この回り道こそが、必要だったわけで。
あの時、川村は、吉武のそばにいるだけのことすらできなかったのに、今なら、そばにいることだけじゃなく、それ以上のものも与えることもできるようになってるんですよね。
もう、やり直してる場合なんかじゃないですよね。
先に進む術を見つけ出してますから、この人たち。

航空業界といえば、どうしても華やかなパイロットに目を奪われがちなんですが、ほかにもイロイロお仕事はあるわけで、川村たちの仕事もそう。
お仕事BLの醍醐味ですよね〜。
次に飛行機のる時には、もうちょっと気をつけてみないとね。
posted by 棗 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | BL(マンガ)>ヤ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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