2009年02月09日

貴公子の求婚:和泉桂


和泉 桂
Amazonランキング:553位
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<あらすじ>
★婚礼奇譚集 第二弾
『昨晩のそなたは、なかなかの珍味だった』
生まれてこの方一度も恋をしたこともなく、女人よりも書物を偏愛している貧乏公家の小野朝家は、
ある重大な決断を迫られていた。苦しい小野家の財政を立て直すため、結婚しなくてはならないというものだ。
愛する書物を守るため、憂鬱ながらも嵯峨野に暮らすという姫君のもとへ向かった朝家だが、
か弱きはずの姫に反対に押し倒されてしまい・・・!?
貴公子と貴公子、平安の風雅な婚礼奇譚、登場!!



珍味!珍味って何?(笑)



書物を偏愛している朝家は、家が傾こうが、出世できなかろうが、結婚できなかろうが、そんなことはどうでもいい。
書物があれば、書物が読めれば、問題なし!の筋金入りの書痴なんですが、そんな生活してれば・・・まあ完全に生活苦ですよね。
家の床は抜けるは、着るものには困るは、暖はとれないは。
赤貧です。
そんな生活能力の乏しい朝家には有能な家人がおりまして、そんな朝家に「結婚しろ!」と強く迫るわけですよ。
それで後ろ盾を得ろと、今で言う玉の輿みたいなものでしょうか。
しぶしぶ夜這いするんですけど、いきなり相手を間違える朝家。
・・・どんだけダメな子なんですか(笑)
それくらい、朝家ってフツーの人がフツーにこなしてることができないんですよね。
仕事もしてるし、没落してるとはいえ、それなりのお家柄の子なんですが、やっぱりリアル生活に弱いなって感じですよね。
逃げ場としての書物が、ちょっと彼の大部分を占めすぎてますよね。
・・・ヲ、ヲタ?
そんな夜這いをかけてきた相手を、逆に食ってしまったのが将久。
彼は、若いくせにイナカに引っ込んで好きなように書物を読み、自由気ままに暮らす、上流階級のオトコ。
そんな将久と朝家は、直接顔を合わせたことはないんですが、宮中ではちょっとした有名人なふたりで、なにかと比べられてた相手なわけです。
しかも、貧乏公家の朝家と違い、将久は金持ち。
時間を自由に使えて、好きなだけ知識を得ることができる、なのにその能力を発揮しようともせずイナカに引っ込んでるというのが、朝家にはかちんとくるらしく、あんなぼんやりした子のくせに、将久に対しては結構強気ですよね、キライだって態度をかくすこともなくいるし。
そんなふたりは、間違いの夜這いから初めて顔を合わせるわけですが、当然最初はお互いがだれだかわからないままコトに及ぶんですね。
今まで書物だけとのつきあいしかしてこなかった朝家は、こんな風に生身の人との接触(しかもフルコース)は当然初めて。
数々の浮き名を流しててきた将久とは経験値が、明らかに違うわけですよね。
いいように翻弄されちゃって、完食されて、あげくのはてが「珍味」ですから(笑)
将久は、次の日にはそれが朝家ってすぐにわかるんですけど、朝家は全く気付かない。
あげくに「詮索されたらもう会えない」といわれれば、素直に聞いて、将久の素性を調べようだなんて思いもしないんですよね。
こんな出会いをしておきながら、朝家も将久を気に入るんですよね。
やっぱり頭いい人って、頭いい人に惹かれるんでしょう。
初心なところをからかわれたり、身体触られたり、そんなことされつつも、将久が気になってしまう。
将久も、最初はちょっとしたつまみ食いていどの気持ちだったんでしょうけど、どこまでも擦れてない朝家の心にどうしようもなくひきつけられちゃうんですね。
朝家にとっては、初めての恋ですよね、おそらく。
長いこと逃げ場としての書物の世界で生きてきた朝家は、人の気持ちの機微に気付けない。
当然、自分の心もよくわかってない。
今まで目をそらしてきてた部分と、直接向き合わなければならないときがくるんですね。
そんな時、将久の正体を朝家は知ってしまうんですね。
最悪のタイミングで。
ものすごいショックだったとは思うんですよ、最悪の裏切り方だと思えますから。
でも、逃げないんですよね、その場は。
そこに、朝家のプライドが少し見えたかな・・・。
でも、その後は、完全に逃げの体制。
そこは、なんかアホみたいに泣いてしまいましたよ・・・。
あらすじ読んだとき、まさか自分が泣くとは思いませんでした。
ベタといえば、ベタなのかもしれませんが、受けちゃんが相手を思いつつも、姿を消そうとする場面は、私的には泣きツボ直撃・・・。

それにしても、えっちシーンがエロいんですけど、朝家のおかげで結構笑えました。
「赤子」の部分は爆笑です。
そんな情緒のなさも、彼のいいところですが。
まあ、その後は将久にいろいろ開発されていることでしょう(笑)




ラベル:BL 和泉桂 小説
posted by 棗 at 21:00| Comment(4) | TrackBack(1) | BL(小説)>和泉桂 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
棗さん
またおじゃまします。
私もこれ『貴公子の求婚』読みました!
内容が凄くツボにハマって、友人に買え!買え!と進めた覚えが(笑)
もち友人は腐友ですが…。
これって『姫君の輿入れ』のリンク作品なんですよね。個人的にこちらの『貴公子…』の方が好みのツボなので、なるべく早い時期にドラマCD化をリクエストだわ!
Posted by 白木蓮 at 2009年02月09日 23:23
白木蓮さん、こんばんは♪

お友達がみなおもしろい!と絶賛していて何となく手に取った作品だったんですが、思いの他ツボりました。
私も、最初のお話より、こっちが好きです〜。
いつも口元がぼんやり開いてる朝家が、おかしくておかしくて(笑)
でもうっかりなかされてみたり。
あなどれない作品でした。

朝家は、神谷さんなんですよね?
あんなうぶうぶな子なんですけど、えろえろなボイスになりそうですね〜。
この作品がCD化されたら、将久がだれになるんでしょうね。
気になりますね〜。

コメントありがとうございました。
Posted by 棗 at 2009年02月10日 20:46
こんばんは!棗さん。
遅ればせながらコメント参上に上がりました。
TBも送っているつもりなんですけど、届いてなかったらゴメンナサイ。

私もこの作品はとてもお気に入りなんですけど、どちらかというと攻めのダメっぷりの方が萌えました。
朝家もちょっとぼんやりだけど、真面目で、熱心で、芯が強くで、読書好きの友を得て嬉々としている姿が好感でしたけどね。
でも、出家シーンは私は大爆笑しちゃったよ(笑)。
時代が時代だから、絶対にやらかすとは思っていただけに。
次回は降嫁って仰ってたから、帝の姫君として育てられた受けor攻めの話かな?
また、女装ネタ?
こちらも楽しみです。

ではでは!
Posted by tatsuki at 2009年02月25日 19:20
tatsukiさん、こんにちは〜。
TBとどいてます!いつもご心配かけますね・・・。

みなさまが絶賛だったので、「読んでみるか〜」くらいの軽い気持ちで手に取ったんですが、こんなにツボにくるとは!
にわかに平安モノブームがきそうですよ。
今、ちょうど他の平安モノBL読んでるところです(笑)

>時代が時代だから、絶対にやらかすと
そうそう、氷室冴子さんの作品にも、よくあったんですよ、あれは女の子が「尼になります!」って言ってましたが。
・・・しかし、そんなべたな展開で私は本気で泣きました。
安いなあ、私。

次はどんな話になるんでしょうね。
女装ネタだと。ソコまで萌えないかな〜、どうかな〜と心配なところです。

コメントありがとうございました。
Posted by 棗 at 2009年02月26日 18:19
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